ガラスの大地

詩や日記を書きます

2023-01-01から1年間の記事一覧

ぜんぶ、どこでも、いっぺんに。

インターネット上の嫌韓嫌中の雰囲気がいよいよ耐えられなくなってきてしまった。 僕はずっとインターネットにいるから、多分一切インターネットを使わない人と比べるとそういった悪意を直視しやすい。まだまだ残る匿名性を利用したひどい投稿をよく見かける…

鈍いありさま

焼け焦げた黒いトンネルの中に私はたたずんでいた。それはひどい有様で、くすぶる煙といやなガソリンの匂いで満ちた長い空洞。全長はどれだけあるだろうか。目が覚めたらいきなりトンネルの中で、ずっとここまで歩いてきたけれどもう時間の感覚もなくなって…

ぬるいぬかるみ

僕は部屋から出られない自分の部屋から出ることができない美しい記憶を作りたくとも、やさしさでぬかるんだこの部屋に足をとられていつだってベッドの上で泣いているかつて祖母の家から見たあのオレンジ色の街灯が恋しい寝苦しい夜には羊の代わりに天井を走…

日記:喜びのデーモン

多大なストレスにさらされたとき、皆はそれをどうやって解消しているだろうか。好きな音楽を聴いたり、サウナに入ったり、焼き肉に行ったり、大声で歌をうたったりだろうか。ありきたりなストレス解消法ばかり思いつくけど、別にストレスはそんなんじゃ解消…

しらない

まだ熱を帯びたアスファルトの上に寝転んで夜が明けるのを待ちたいページに落ちた汗が乾く前に眠りにつきたい透けた窓ガラスの向こうに芽吹く若葉を見て穏やかになりたいなぜベッドの上で訳も知らない涙を流す夜があるのか知りたいピンクのゾウの夢を見たい…

日記 : 逃げたら一つ、進んでも一つ

元来僕はネガティブでナーバスな人間である。 誰かの行動(自分も含めて)に感情が大きく左右されるわけではなく、そうされたくないから、そうならないように自分から保険をかけてしまう。 要するにものすごくビビりなのだ。 先日友人とご飯を食べていた時も「…

感光

フィルムに小さなビオトープが写っていて、これが誰のものかは明白である。巡り合わせに導かれた、私の、ものだ。人生に必要な数々の言葉と経験を積み上げて作られた真っ黒なその自然は、光っている。フィルム上には知らない言葉がある。経験したことのない…

一日千秋:日記

花が咲くのを止めたくなるときもある。春だって別にいいことばかりではない。 寒い冬が明けて、ぬるい風と共に優しさも入ってくるような世間の雰囲気とは裏腹に、春は別れの季節だともいうし花だって毎年散っている。 昔の人たちはよく花が散ることを命の終…