ガラスの大地

詩や日記を書きます

日記:モラトリアム終了

 

 

「新年度」という言葉に対し、これほどまでに爽やかさを感じないのは人生で初めてである。

 

去年の12月には就活も終わり、6年のモラトリアムに終止符を打つべく4月まで楽しみ尽くすつもりの僕だったが、12月時点で僕の青春は終わりを迎えていたように思う。

 

12月からの4ヶ月間には友人たちと飲みに行ったり、できるだけやりたいことをこなしてきたつもりだったが、人生最後の春休みと言われるこの4ヶ月間に何を成し遂げたのかと聞かれると答えに困ってしまうのだった。

 

大学を2回留年したという事実は、ついに3月31日の夜に実感として僕の心に重くのしかかっていた。6年間の大学生活は、友人にとても恵まれていたと心の底から言えるものだが、学問やこの社会については皆無といっていいほど何も学べていない。

 

からっぽの脳みそのまま社会に射出される自分のことを不甲斐ないと感じるし、何より恐れが僕を支配している。この6年は長すぎた。追加された2年の自由時間は、自ら選択したものではなく、勝手に与えられたものだ。それ以外の選択肢は僕にはなかった。

 

 

もう明日には社会人として歩き出さなくてはならないとなると、どうにも一歩を踏み出すのが億劫になってしまうのだった。

そう考えるうちに4月1日は来てしまった。

あと数時間のうちに僕は眠りにつき、早起きをして入社式に向かう。

 

周りの友人たちを見ていても、別に彼らも確固たる「大人として」の覚悟を持っているようには見えないが、僕から見たら彼らも立派な「大人」だ。仕事をしていけば変わっていくのだろうか。実感は後からついてくるものだと思ってはいるが、どうにも覚悟がない。

 

だからとりあえずは流されるままに生きてみようと思う。

僕の唯一の長所は顧みないことだ。

 

 

 

あ~

仕事したくね~